転びやすい

 

  神経内科の病気は、歩行障害を含め運動障害を呈する事が多いものです。 中でもとくによく転倒する病気があります。 パ−キンソン病脊髄小脳変性症進行性核上性麻痺などです。 パ−キンソン病は小股歩行でチョコチョコ歩くのが特徴ですが、同時にすり足となりますので、少しの路上の凹凸にもつまずき易くなります。 また姿勢反射障害も生じ、坂道など次第に小股ながら無意識に加速されブレ−キが利かなくなり前方に倒れたり(前方突進現象)、むきを変えたり、姿勢の移動(座位から立位など)時によく倒れます。 
  
  脊髄小脳変性症は失調症状がありますので、身体のバランスの維持が困難により、倒れやすくなります。 進行性核上性麻痺は非常にまれな病気で眼球が動かなくなり、パ−キンソン症状、痴呆を伴います。 初期症状で何の理由もなしに(障害物などなく)突然、容易に倒れる事があります。 
 
  もちろん上記疾患以外でも、下肢の麻痺、感覚障害等あれば倒れやすくなるのは当然です。 早めに神経学的精査をされる事をおすすめします。